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帆布アイテム~図案と色のこと~

帆布アイテム~ステッチのこと~ から続きます)

ocst4091.jpg
バッグの図案は、手帳の幾何学模様の図案から生まれました。新しい図案を考える
ところまではたどり着けず、ただただステッチの練習を積んでいたとき、上の部分は
今までの幾何学模様をステッチし、そのあと思いつくままに刺した図案です。
この帆布は布目の縦横比がまったく同じではないので、図案を描いても布の上では
正確には再現できません。「こんなふうに線対称だけれど、点対称ではないって
いうのもおもしろいかも」と、今から考えると、まったく肩に力を入れずに完成した
図案でした。
socst24.jpg パスケースの図案も練習ステッチから
 派生したものです。
 バッグは単色ステッチですが、こちらは
 二色のほうがしっくりとなじんで映るように
 感じて決めました。ステッチするアイテム、
 面積によっても印象が変わるからかも
 しれません。
 
 もうひとつバッグのステッチと違うのは
 刺繍糸の本数です。いくつか試した結果、
 パスケースは6本どり、バッグは4本どりに
 落ち着きました。同じ帆布へのステッチなのに
 図案によって、波長が合う本数が異なると
 いうのも発見でした。

パスケースは二色刺繍ですが、どの色を選択するのか、また、その二色を中央
あるいは、それを取り囲む四つ、のどちらに配するかによってもがらりと印象が
変わります。
socst26.jpg  socst29.jpg
同じリバティでも、合わせる帆布や刺繍糸の色によって違った雰囲気になりますし、
まるでテーマカラーのように、リバティの中から「その色」が浮かび上がってくるのが
楽しく、私自身わくわくしながら刺繍糸を選んでいます。

cvstsr72.jpg
 そして、今までのリネンでは、リバティとぴったりの
 刺繍糸を選んでいましたが、帆布の上に載せると
 目の錯覚や色の魔法でしょうか、相性の良し悪しが
 あることも勉強しているところです。ひとつひとつ
 選び、実際に刺して、やり直して・・・そうしながら
 ちいさな図案で色の楽しさと難しさを感じています。

socst4109.jpg  socst4108.jpg
Image172.jpg
 サンプルバッグのステッチも、悩んで刺繍糸を
 決めましたが、ネイビー帆布*Maddsie紺
 でしたら、サンプルのように白も清楚で爽やかな
 雰囲気になりますし、差し色の赤のステッチ
 でしたら「大人のマリン」といった雰囲気に
 なるかと思います(左のパスケース用ステッチを
 ご参照ください)。
 ブラウン帆布*Maddsieベージュも、ベージュ・
 薄いパープル(サンプル)・白、いずれもよく合うと
 思います。



mayuminさんによって「鞄」に息が吹きこまれ、私もようやくステッチ方法にたどり着いた
あと、6色の帆布それぞれのサンプル制作を開始しました。
socst4114.jpg socst34.jpg PA120063.jpg
数を重ねることで、はじめは到底満足できなかったステッチも、少しずつ私なりに納得
できるものに近づいてきました。

実は、毛糸針でのテントステッチで進めよう、そう決めてからも、帆布の性質を把握
しきれていないために、失敗と発見、試行錯誤の連続でした。
左右のステッチは、まったく同じ本数で、同じ図案ですが、やり直したあとの右側と
比べ、左側は明らかに帆布としっくりなじんでいません。
rplstf68.jpg  rplstf69.jpg
あれだけ太い針で刺すので、そのときに針の周囲で生じる帆布のひずみが、
帆布のもつ強い復元力でゆっくりと解消されていきます。その際、刺繍糸も一緒に
引っ張られる形となるのだと思います。ステッチした瞬間はうまくいったと思ったのに、
あとから見てみると攣れたようになっている・・・まるで帆布が息をしているかのように
感じました。

socst4105.jpg
 糸を引きすぎても攣れてしまうけれど、
 たっぷりとたるませるほどでもよくない。
 帆布の反応を予測しながらの微妙な
 加減、糸の捌き、針の運び、
 すべてが、未熟な私には勉強です。


今回、あんなに魅了された帆布を見ても、手にしても気持ちが沈んでしまうくらい、うまく
いかない時期が長く、そのとき、長いトンネルを脱して思い描くバッグの姿を形に
し始めておられたmayuminさんに、「すみません。やっぱり帆布へのステッチは無理でした」と
何度お伝えしようと思ったかわかりません。そんなどんよりした気持ちで制作しても、
うまくいくはずもありませんし、それは作品に映し出されてしまうものだと思います。

振り返ってみると、帆布という生地を、自分の好きなやり方で無理やりに押さえつけようと
していたことに気づきます。相性のよくないステッチや針で挑んでいたときは、帆布の
頑丈さに跳ね返されているような、そんな気持ちでした。でも、ねじ伏せることでは美しさは
生まれないのかもしれません。

帆布の個性に合わせ、寄り添い、声を聞く。そういう姿勢が私には欠けていたなぁと
思います。均一でない布目も、それを個性としてプラスにとらえることで、ステッチにも
躍動感があふれて見えてきます(私だけの贔屓目かもしれませんが・・・)。

と、こんなふうに長々と書き綴ってまいりますと、まるで私ひとりがステッチに苦心し、
奮闘したかのようですが、決してそんなことはありません。私の中で、乏しいながらも
堆積している経験や知識は、周囲に導かれ、支えられ、授けられてきたもので、それが
時間は長くかかっても私なりの「答え」にたどり着かせてくれたのだと思います。
いつもハンドメイドについてとんちんかんなことばかり言う夫の何気ない一言が
ヒントになることもありました。そして誰より、長い間ステッチサンプルさえ
お見せできなかったのに、私を信じてずっと待っていてくださったmayuminさんは、
具体的な提案・助言という面でも、精神的なサポートという面でも、大きな存在でした。

夫に言われて、はっとしたことがあります。
「(dorico)はショップを始めるとき、『図案を自分で描くなんて、私には絶対
無理~~』って騒いで(!!)たやん。でも、今は、図案は自分で描くもの、って
思ってへん?」
今でも思うように図案が起こせず四苦八苦することも多いですが、でも確かに、
「図案を起こすこと」そのものに対する抵抗感は、意識しないうちに消えていました。

新しいことに取り組むとき、探し求めていた答えは、見つかってみると意外なほど
あっけなく、どうして最初から気づかなかったのだろうと思うことが多いです。
でも、私のように、溢れる才能も卓越したセンスもないものにとって、その
回り道や、いったん進んで引き返したような道にこそ、自分の糧となるものが
用意されているのだ、と感じます。



上質な素材。
その魅力を引き出す技術と道具。

そこに、作り手の情熱と自由な発想が融合することで、手仕事に命が宿るのだと
思います。素晴らしい作り手の方々の作品を拝見し、手にするたび憧れる そんな
世界を目指して、私なりにこれからも努力を重ねたいと思っております。

ショップにて、もしどなたかがオーダーをくださいましたら、今はもうすっかり
「帆布を見ているだけでわくわくする」域に達した(?)私たちが、心を込めて
制作をさせていただきたいと思いますし、そんな機会に恵まれましたら幸せです。


最後に・・・ご希望いただけましたらオーダーを承る予定のリールキーです。
最終型がかたまりましたら、あらためて詳細をお伝えできたらと思っております。
cvstsr48.jpg  cvstsr52.jpg

相変わらずの長文駄文、本当に申し訳ございません。最後までお読みくださいまして、
本当にありがとうございました。


mayuminさんの帆布鞄・パスケース制作ストーリー

Comment

2011.10.16 Sun 08:31  |  

読んでいて涙が出て来てしまいました。本当に。
私なら投げ出してしまうだろうところを続けていらしたdoricoさんに!

これ以上の言葉が出てきません。
  • #Zr2/WiYY
  • S子
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  • Edit

2011.10.17 Mon 07:53  |  S子さんへ

*S子さん*

おはようございます。
とても個人的な・・・悪戦苦闘記録(?)でしたのに、お優しいお言葉を
ありがとうございました。今までの、リネンへのクロスステッチから、頭も手も
離れることができず、帆布にふさわしいステッチへの切り替えが難航してしまいました。
こんなに時間はかかってしまいましたが、今回、私にとって本当にいい経験
でしたし、とても勉強になりました。自分の好きなこと、作りたいもので
もがくというのは、考えてみましたら本当に幸せなことだと思います。

S子さんからいただいたメール、ちょうど光が見えて進み始めたころでした
ので、まるでごほうびみたいに感じ、送っていただいたお写真を拝見しながら
感激を深めておりました。あらためまして・・・本当にありがとうございました。

気温差は大きいですが、気持ちのよい秋となりました。どうぞS子さんもご家族の
みなさまもお健やかに、楽しい秋をお過ごしくださいね。(私は、夫に連れられ
ウォーキング(私にとっては速歩?)をしてきましたが・・・歳のせいか・・・
よれよれです~~)
  • #R3CiTU7.
  • dorico
  • URL
  • Edit

2011.10.18 Tue 12:59  |  

こんにちは。milkyです。
コメントを残すのは、何年ぶりでしょうか。
doricoさんとmayuminさんのショップOPENの頃に
生まれた次男が3歳になりました。

毎日バタバタで過ぎていく中、
お二人が、いつも変わらない努力を続け、
本当に素敵な作品を作り続けている事に、胸を打たれ、
私も頑張らなくては!と勇気と力を頂きました。

素敵な作品を拝見できるだけで、
「うわぁ~素敵だなぁ」と幸せな気持ちになり、
疲れた心もあったかぁくなります。

作品に向き合う姿勢、本当に素敵で、
私も、じ~んと感動して、涙がでちゃいました。

お二人の想いが沢山詰まった
本当に素敵な鞄になりましたね。
  • #-
  • milky
  • URL
  • Edit

2011.10.18 Tue 22:39  |  

doricoさん、こんばんは。
前回と今回のブログ共に拝読し、私も涙が出てきてしまいました。

本当に、何と言ったら良いのかわからないのですが・・・
ただ単に進むのではなく、
ひとつひとつのことを拾いながら進んで行かれるdoricoさんのご姿勢に、本当に胸を打たれました。

「その回り道や、いったん進んで引き返したような道にこそ、自分の糧となるものが用意されているのだ、と感じます。」というdoricoさんの言葉に、心が熱くなるのを抑えられません。

溢れる才能も、卓越したセンスもないものだなんて、とんでもないことです。
doricoさんの手から生まれる刺繍に、私を含め癒される人がどれだけいることか・・・と思います。


いつも思うのですが、doricoさんとmayuminさんに触られた布は、
優しくて、活き活きしているように感じます。
お二人が感じられた素敵な布が、お二人のお手によって、さらに素敵な深い布になるのではないかなぁと思うのです。


私は、今でもdoricoさんの刺繍にたくさんの力を頂いております。
HPを通して、そして手元の手帳カバーの刺繍を通して・・・
迷ったり、そういう時はいつも手帳カバーを見つめています。(←決して怪しい人ではないです(笑))


帆布バッグ、また楽しみにしております。
そして、
わたしの回り道や一旦引き返した道にも糧があるのだと信じて、
また明日からがんばっていきたいと思います。




  • #AXkqjCp.
  • かよぽん
  • URL
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2011.10.19 Wed 07:14  |  milkyさんへ

*milkyさん*

おはようございます。
お久しぶりでございます! milkyさん~~ お名前を拝見し、本当に懐かしく
嬉しく拝読いたしました。あたたかなメッセージを、本当にありがとうございます。

ご次男さま、三歳になられたのですね。私も歳をとるわけですね・・・ふふふ。
ブログを始めたころからですから、長くお付き合いをさせていただいている
milkyさんが、こんなふうに見守っていてくださいましたこと、ただただ感激です。
富士山登山のお話もとても印象的で、富士山を見るたび、夫に富士山登山に
誘われるたび(その都度「私はこうして眺めるだけで十分~~」と断って
おりますが・・・!)、milkyさんのことを思い出しています。お子さま方が大きく
なられたら、またご家族で登頂を目指されるのかしら???

広くご興味をもっていただけるようなことではない記事を長々と書き綴って
しまいましたのに、共感してくださったmilkyさんのお優しさに胸がいっぱいです。
ありがとうございます。milkyさんが、お目にかかったことはなくても、お心の
こもったねぎらいのお言葉を届けてくださいましたことを胸に、これからも
私なりに少しずつでも進んでいけたらと思っております。本当にありがとうございました。

今朝は、思わず身をすくめてしまうくらい空気がひんやりと冷たくて、秋の深まりを
実感しました。季節の変わり目、どうぞmilkyさんもご家族のみなさまも
お元気でお過ごしくださいませ。
  • #R3CiTU7.
  • dorico
  • URL
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2011.10.19 Wed 07:42  |  かよぽんさんへ

*かよぽんさん*

おはようございます。
かよぽんさん、いつもお心のこもった、お優しいお人柄あふれるメッセージを
ありがとうございます。私の書きました拙文に、あたたかなお気持ちをお寄せくださった
かよぽんさんの文面にじーんといたしました。

かよぽんさんは過分なお言葉をくださいますが、私に才能やセンスがないことは
私自身が一番よくわかっているのです。そして、そんな私が、もし特に努力も
せずに答えを見つけてしまったら、慢心してしまう弱い人間であるということも。
そんなこともすべて含めて、神さまは私を回り道へと導いてくださるのかしら・・・と
思ったりします。それにしても、私の毎日には回り道や引き返す道が多すぎる
のですが、でも、振り返ってみると、そんな一見徒労に終わったように思える
こともすべて、「ああ、ここにつながっていたんだ」とあとで感じるので、近視眼的に
ならずに物事に取り組めるようになれたら・・・と思います。

この帆布は、なかなか心を許してくれない、本当に手ごわい(?)生地でしたが、
でも、それでも仲良くなりたいと思わせるような魅力があります。かよぽんさんが
書いてくださったように、その生地のもつ魅力を引き出せるようなものづくりが
できたら、幸せだなぁと思います。そんな作り手を目指して頑張ります!

あとになってしまいましたが、かよぽんさん、手帳をご愛用くださっている由、
本当にありがとうございます。私の刺繍に力があるのではなくて、かよぽんさんが
持っておられるお力を、手帳を通して感じてくださるのだと思いますが、
でも、そんなふうにおそばでかわいがっていただけていると伺い、ただただ
ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。重ねまして・・・ありがとうございます。

気温差が大きい毎日ですね。どうぞ十分ご自愛なさって、お健やかにお過ごし
くださいませ。本当にありがとうございました。
  • #R3CiTU7.
  • dorico
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2011.10.22 Sat 15:35  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • #
  • Edit

2011.10.24 Mon 07:13  |  内緒でコメントをくださった方へ

*内緒でコメントをくださった方へ*

おはようございます。
お心のこもったメッセージを、本当にありがとうございました。私にはもったいない
お言葉で恐縮しておりますが、でも、とても嬉しく、心震える思いです。
ありがとうございます。

mayuminさんも書いておられましたが、今、私たちは、自分たちで
「これでOK」とか「ここを直したほうがよい」と判断するしかなく、それは、
自分たちの思うようにできる自由さに恵まれている反面、妥協が入り込む
余地も大きく、責任の重さをひしひしと感じます。また、作っているものを、
他の方々がよいと思ってくださるのかどうか・・・いつも不安がつきまといます。
でも、「自分がどう感じるのか」というのは、一番確実にしっかりと自分で把握
できることですので、(もちろん「みなさんはどんなものを求めておられるのか」は
常に想像をめぐらせ、想いを寄せておりますが)、「私はこれが好き」と
いうもの、「作っていて誰よりも自分がうきうきと楽しい」というもの、を
作っていきたいと思っています。

ずっと片想いで、アプローチを重ねても断られてばかりの この帆布でしたので
どんよりとした気持ちで見るしかなかった時期もありましたが、今は
制作が楽しくてなりません(我ながら、本当に単純です~~)。そんな
わくわくとした高揚感が、鞄からも伝わったらいいなぁと思っています。

内緒さん、いつもさりげなくお届けくださるお優しさに、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも私たちにとっての目標、「素敵な大人の女性」でいらしてくださいね!
また新しい一週間が始まりました。お忙しい毎日かと存じますが、どうぞ
お元気でお過ごしくださいませ。本当にありがとうございました。
  • #R3CiTU7.
  • dorico
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